報道等でも大きく話題になりましたが、令和5年度の全国学力・学習状況調査の結果が文部科学省・国立教育政策研究所から発表されました。
例年、福井県は、ほぼすべての教科で上位(1位~3位)でしたが、今回も例年同様に上位となりました(英語は前回から順位を下げたようですが、上位であることは変わりありません)。
新聞やテレビ等のニュースでは、順位ばかりが注目されがちですが、実際にどのような得点分布か気になったので、国立教育政策研究所の公表資料を読ませていただき、具体的なデータを確認してみました。
すると、興味深いことがわかってきます。
このグラフは、小学校の算数の調査結果で、正解数の分布がヒストグラムであらわされているものですが、折れ線グラフになっているのは全国平均の値です。
最近、成績の二極化が言われていますが、福井県の分布を全国と比較する限り、全体的によく解けている生徒が上位に多く分布していることがわかります。
この傾向は、英語(中学生)でも同様で、このように幅広い上位層が福井県の順位を上位にキープしている理由なのだと理解できました。
高さが示されていない三角形の大きさ比べ
一方で、次のような問題も話題になりました。高さが示されていない2つの三角形の大きさを比較できるかどうかを問う問題です。
幅の等しいテープを、下の図のように切ってできる三角形の大きさ、どちらが大きいのか、または比較できないのかを言葉や式などであらわす問題。問題解決能力という意味では、非常にいい問題だと思いますし、このような「理由」や「説明」というのは、最近の福井県の県立高校入試の数学でもよく出題されます。
「考える力」が試される非常にいい問題だと思いました。
ぜひ親子でチャレンジしてみてください。(ちなみに、昨年のコラムはこちら)