コラム:東京大学の受業 – リアル東大生ライフ!(第2回)

東大生というと、テレビで見る華やかな学生を思い浮かべるかもしれませんが、大多数は地味な大学生活を送っています。そんな普通の東大生の生活について、当教室の卒業生、SH(理科I類2年生、大石小学校出身)が不定期にレポートします。教室に通ってきている小学生、中学生にとって「大学」とはまだ遠い世界のことだと思いますが少しでも身近に感じてもらえると嬉しいです。(2021年10月ニュースレターからの掲載です。第1回「大学ってどんなところ?」はこちらから。


第2回:東大の授業

お久しぶりです、さわざき英会話スクール卒業生のSHです。再び執筆を依頼されましたので、今回は東大の授業についてお話ししていこうと思います。科目や時間割が固定されている小中学校とは異なり、大学では卒業や進級のための一定の条件を満たせばある程度自由に時間割を組むことができます。

① どのように時間割を組むのか

ほとんどの授業は1コマ105分で、月曜1限から金曜6限の決まった曜限に割り振られています。これが重ならないように、かつ決まったルールを満たすように履修する授業を決めていきます。

例えば2年生の終わりまでに英語を8単位・その他の外国語を6単位・数学を6単位・(中略)・合計で56単位以上取得しなければならない、のような要件が入学した科類によって決まっています。

理系学生は多くの場合基礎の数学・物理の授業が必修となっているので、それに加えて興味のある分野の発展的な授業を3~4個履修するのが一般的です。

しかし文転などを視野に入れて語学や社会科学の比重を増やしている人も多くいます。参考程度ですが以下に僕の昨年の時間割を貼っておきます。

② 実際に履修した面白い授業

大学の授業は、一方的に先生の話を聞くものだけではありません。履修してみて特に興味深かった授業をいくつか紹介してみようと思います。

一つ目は「分解してわかる環境問題」という集中講義です。オンライン開催だったのですが自宅にテレビが送られてきて、ZOOMで指示を受けながら各家庭で分解実習を行いました。具体的な構成パーツやそれが環境に与える影響を手に取りながら学べるよい機会でしたが分解したテレビは各自で処分しなければならず、非常に大変でした。

二つ目は「図形科学」で、非常に自由度の高い授業でした。3D モデルの作り方を学びましたが最終課題のテーマが自由で、授業時間の1/3くらいが実質自由時間になっていました。僕は風力を利用して歩行する機構を作りましたが、機関車や不可能立体など個性にあふれた高度な作品も多く提出されていました。

今回は以上となります。掲載内容に関する質問や今後のテーマのリクエストなどがあればお気軽に教えてください。